業務用複合機の導入では、初期費用削減のため「リース契約」を結びますが、あくまで複合機本体のリース契約。

つまり、複合機本体だけリースしている状態なので、万一故障としたときは、その都度実費で修理しなければなれません。

さらに、消耗品であるトナーも、トナー切れになればその都度実費で購入しなければならず、大きな負担になってしまいます。

そのため、リース契約とは別に「保守契約」を結ぶ必要があるのです。

そこで今回は、複合機のリース契約と保守契約の関係性と、3種類の保守契約を簡単に説明いたします。

目次

1.複合機のリース契約と保守契約の関係性とは?

法人で使われる業務用複合機はとにかく高額。安いタイプでも100万円程度、高い製品になれば400万円するものまであり、導入にはまとまったお金が必要になります。

そのため、中古複合機は現金購入のみ対応ですが、新品複合機では一般的にリース契約が利用されます。

複合機のリースは、「契約者⇔販売店⇔リース会社」というように、販売店を経由してリース会社とリース契約を結びます。

ただし、そのリース契約は、複合機本体のみのリース契約。

つまり、メンテナンスや故障の際の修理、トナーなどの消耗品の交換は含まれておらず、すべてその都度実費で依頼する形になります。

そうなれば効率が悪いうえに、経済的にも大きな負担になってしまいます。

複合機のリース契約と保守契約の関係性

そこで、複合機本体のリース契約とは別に、保守契約が必要になってくるのです。

保守契約については、あくまで契約者が任意で契約できるもの。

リース契約でも現金購入でも、保守契約は誰でも任意で契約でき、契約することで定期メンテナンスや修理、トナー交換などのサービスが受けられるようになります。

毎月必要なランニングコストとして、保守契約のタイプで異なりますが、「リース料金+保守料金」が基本的な支払いとなります。

以上のように、複合機のリース契約と保守契約の関係性は、「リース契約と合わせて任意で保守契約を結ぶ」。

とはいっても、大抵の法人では複合機の導入とセットで保守契約が結ばれています。

2.選べる保守契約は3種類

複合機のリース契約で選べる保守契約は3種類

複合機の導入の際、本体のリース契約と別に保守契約を結びますが、その種類は主に以下の3種類。

  • カウンター保守
  • トナーキット保守
  • スポット保守

ちなみに、前項で「リース料金+保守料金」が基本的な支払いと説明しましたが、これに該当するのが「カウンター保守」。

残りの「トナーキットホ社」、「スポット保守」については、その都度依頼するタイプの保守契約になります。

では、3種類の保守契約について、それぞれ簡単に特徴などご説明いたします。

カウンター保守

業務用複合機では8割以上の法人が契約している最もポピュラーな保守契約が「カウンター保守」。

その仕組みは、まず販売店などと、『カラー◯円/1枚、モノクロ(白黒)◯円/1枚』というように、コピー・印刷1枚あたりの単価の取り決めを行います。

この1枚単価は、業者によって異なるため、見積もりの依頼が必要。

相場はあってないようなものですが、カラー:15円~25円/1枚、モノクロ2円~3円/1枚が目安になります。

その後、リースで複合機を導入したあと、複合機本体に内蔵されたカウンター機能によって、カラー・モノクロそれぞれのコピー・印刷枚数がカウントされ、月に1度カウンター数および1枚単価に基づいてカウンター料金が請求される仕組みになっています。

このカウンター料金を支払うことで、定期メンテナンス、故障時の修理対応、トナーなどの消耗品や部品の交換といったサービスが”無償“で受けられるのです。

カウンター保守を契約した場合、毎月「リース料金+カウンター料金」がランニングコストとして必要になります。

トナーキット保守

トナーキット保守とは、トナー代金に保守サービスが含まれる保守契約。

仕組みは、最初に複合機の導入に合わせて有償でトナーキットを購入。その後、そのトナーが無くなるので期間中は、メンテナンスや故障の際の修理、部品交換といったサービスが無償で受けられます。

トナー切れになれば、その都度依頼して交換用のトナーキットを有償で購入し、またトナー切れになるまで保守サービスが受けられる、という仕組みの保守契約です。

ただし、トナーキット保守は一部の機種だけ契約できる保守のため、実際にはあまり見られない保守契約になります。

スポット保守

スポット保守とは、故障やコピー・印刷の不具合、トナー切れになったとき、その都度”有償”で依頼するタイプの保守契約。

保守契約といっても、契約していないのに等しいものですが、契約していれば優先して修理や交換を行ってくれます。

しかし、修理やメンテナンスはその都度支払いが発生、さらにトナー交換などの消耗品もすべて実費で支払う必要があるので、一般的なオフィスには向かないタイプの保守契約になります。

スポット保守は、

  • 複合機の利用頻度が少ない
  • 故障したときだけ修理を依頼できればいい

と、継続的な保守サービスが必要なく、スポット的に依頼できれば良いというときには便利な保守契約です。

以上、3種類の保守契約の特徴などご説明しましたが、ご覧になって分かる通り、一般的なオフィスではカウンター保守が一番無難な保守契約ではないでしょうか。

3.まとめ

今回は、複合機のリース契約と保守契約の関係性について説明しましたが、「リース契約と合わせて任意で保守契約を結ぶ」ということです。

保守契約は、あくまで任意で契約するものですが、複合機を導入した後のことを考えると契約を結んでおいた方がよいでしょう。

その保守契約には、カウンター保守、トナーキット保守、スポット保守と、主に3種類の保守契約はありますが、総合的に判断すれば「カウンター保守」がおすすめです。

複合機の外観は頑丈そうでも、とてもデリケートな精密機械。リース契約の際は、保守契約も合わせて見積もりを依頼して、信頼できる業者と契約するようにしたいですね。