オフィスでは、ひと昔前は単純な「コピー機」が使われていましたが、現代は「複合機」が主流。

コピーはもちろん、プリンターやFAX、スキャナなどの機能が1台の筐体に複合され、プリンターやFAXなどそれぞれ1台ずつ設置する経費や設置スペースが削減できるメリットがあります。

複合機のリースと購入(買取り)の比較

しかし、複合機は高額!標準的なタイプの機種でも100万円前後もするため、導入するにはまとまった費用が必要。

そのため、新品の複合機を導入するに当たって、
・購入(買取り)
・リース契約
と、大きく2通りの導入方法から選択できます。

そこで、まず頭に浮かぶのが「複合機の購入とリースどっちがお得なのか?」ということ。

ちなみに、レンタル契約も可能ですが、あくまで短期間の使用に限ります。

というわけで、ここからは複合機の購入(買取り)とリースを比較して、どっちがお得でおすすめなのかご紹介いたします。

目次

1.複合機を購入(買取り)するメリット・デメリット!

複合機の導入にあたっては、先程の説明した通り、

  • 購入(買取り)
  • リース契約
  • レンタル契約

と、3通りの方法があり、予算や利用期間に合わせて選択できます。

ただし、レンタル契約は1ヶ月だけ利用したい場合や何かしらのイベント期間で使いたいといった、短期での利用に適した契約なので、今回は説明を省きます。

複合機を購入(買取り)するメリット・デメリット

複合機を購入するメリット・デメリット

まず、複合機を購入(買取り)すれば、その後は支払いもなくなるのでお得ではないのか?と感じますよね。

ここからは、複合機を購入するときのメリット・デメリットを考えていきましょう。

複合機を購入(買取り)するメリット

購入すれば自分たちの所有物になるので、リースやレンタルのように契約期間に縛られることなく、取り扱いや売却や譲渡が自由。

また、複合機のリース契約には保険料や金利などが含まれるため割高になってしまい、総額で比較すればリース契約よりも安く購入できます。

しかし、複合機を購入するメリットとして挙げられるのは、この2点のみ。

実際、総額で比べるとリース契約よりも安く購入できるものの、以下の様な大きなデメリットが挙げられます。

複合機を購入(買取り)するデメリット

複合機を購入するとき、大きく3つのデメリット面が挙げられます。

減価償却管理の手間が増える

法人では、PCやオフィス家具など10万円以上するものを購入した場合、固定資産税に関わる減価償却管理を行う義務がありますよね。

法人の業務のために用いられる様々な資産は、一般的に時間の経過によってその価値が減っていき、一般的に「減価償却資産」と呼ばれています。

その減価償却資産の取得にかかった金額は、取得したときに全額必要経費になるのではなく、その資産の使用可能期間の全期間にわたって分割して必要経費としていくべきもの。そのため、減価償却などの経理処理に負担がかかってしまいます。

ただし、青色申告をする個人事業主や資本金1億円以下の法人の方が、30万円未満の中古複合機を購入すれば、「少額減価償却資産の特例」が適用されます。

これは、「購入する物が、1個または1組当たり30万円未満の少額減価償却資産については、購入して使用を開始した年度に一括して経費計上できる」という特例制度です。

あくまで、青色申告をする個人事業主が対象ですが、制度を利用すれば税金対策になるので、該当する方は調べてみてはいかがでしょうか。

導入時にまとまった費用が必要になり、処分費用も自己負担

購入するということは現金一括購入になるため、まとまった初期費用が必要。

また、複合機のリースやレンタルは、契約期間を過ぎれば返却するだけですが、購入すれば所有権は購入者自身。

そのため、複合機を買い替える、故障して使えなくなったなど、複合機を新しく購入しようとしたとき、元の複合機の処分先の選択や必要な費用はすべて自己負担になります。

以上のように、複合機を購入(買取り)する場合、継続的な支払いがなく自由に取り扱えるメリットはあるものの、その後の減価償却などの管理に手間がかかるので、中古複合機でも買取りするときはしっかり認識しておく必要があります。

2.新品複合機の導入はリース契約がおすすめ!

新品の複合機では、購入(買取り)もできますが、リース契約でも対応できます。

複合機の導入はリース契約がおすすめ

リース契約とは、利用者が必要とする機械や設備を契約者に代わってリース会社が購入し、一定期間リース料を支払うことで、その製品を貸借することを言います。

現金購入よりも安い金額で導入できる反面、契約期間満期まで支払うリース料の総額は購入するよりも高く、中途解約したときは解約金または違約金がかかる。

また、契約期間が満了すれば、返却または再リース契約を結ぶ必要があります。

つまり、所有権はリース会社にあるということ。

このように、先に複合機のリース契約のデメリットを説明しましたが、それほど大きなデメリットではないですよね。

新品複合機をリース契約するメリット

まず、基本として複合機などの事務機器のリース契約は、一般的に「ファイナンス・リース」が主流。

ファイナンス・リースは、ユーザーは契約期間内に購入費、固定資産税、維持費などをリース代として支払うことになり、リース期間中に利用者は解約ができないといった特徴があります。

では、具体的にリース契約のメリットを説明すると、複合機は基本的に安いタイプの機種でも100万円前後と初期費用としてはかなり高額。

そこで、リース契約を結ぶことで、リース料金は毎月のランニングコストとして必要になるものの、導入費用を大幅に抑えられます。

また、毎月のリース料金は税務上認められたリース期間であれば、全額経費として処理できます。

基本的に、固定資産税や減価償却費用、動産保険などのコストはすべてリース料金に含まれ、リース会社が処理を行います。

さらに、契約期間中のリース料は固定。そのため、経費が均一化され財務管理やコスト管理が容易なるのもリース契約のメリットの一つです。

リース契約は最終的な総額は購入(買取り)よりも高くなるとはいえ、月々のリース料自体は安く、リース期間を3~6年ごとに設定して、最新機種に借り換えるようにすれば、常に新しい機能が使えるようになります。

以上のように、新品複合機の導入にあたっては、購入よりもリース契約がベストな選択ではないでしょうか。

3.まとめ

複合機の導入にあたっては色々な製品と同じように、現金で購入するか、リースまたはレンタルで借りるか、どちらか選択できます。

複合機の価格は高額なため、中古複合機なら購入は可能。しかし、10万円以上の場合は減価償却などの管理が必要になります。

新品複合機に限っては、リース契約が最善な方法。
毎月、リース料金や保守料金などの支払いは発生するものの、リース契約は導入費用を大幅に抑えられ、全額経費として処理でき、毎月の料金は固定なので、経理処理も容易になります。

一口にリース契約といっても販売業者でリース料やリース期間は異なるので、まずは見積もりを出してもらい、内容をしっかり確認しましょう。